身延山大学アートコンテスト
2024年度第3回身延山大学アートコンテスト受賞作品
総 評
このコンテストも3回目を迎え、応募数が急増しました。そしてこれまで写真と絵画・イラストでは写真のほうが圧倒的に多かったのですが、今回は大逆転。2/3が絵画・イラストとなりました。こと絵画・イラストについては、作品のレベルもぐっと上がった印象を受けます。ただ時代を反映しているのか、はたまた流行なのか、暗く重たい作品が多く見受けられました。「Kanjin(観心)」というテーマが影響しているのかもしれませんが、もう少し未来や希望を感じる作品が増えるといいなと思いました。一方写真はこちらを引き付ける作品が少なく、写真部員には奮闘を促したい気分です。写真だからこそ可能な表現はたくさんあるので、ぜひ頑張ってください。
写真家:鹿野貴司
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八王子学園八王子高等学校 3年
池 優衣奈さん
色とりどりの作品が集まった中、黒一色で強く印象に残りました。その黒が画材の白を引き立てており、雪を用いたタイトルにもシンクロしています。雪が解けたら何が待っているのでしょうか。この先の展開が気になります。

女子美術大学付属高等学校 1年
井堀 木茉子さん
写真でもっとも印象に残ったのがこの作品でした。iPhoneで撮られたようですが、右手を被写体に左手で撮影したのでしょうか。スマホだから撮れた一枚です。ちょっと褪せた色調も、心の複雑さを現しているように思います。

沖縄県立真和志高等学校 1年
城間 さくらさん
真和志高校は写真活動でも有名ですが、この絵画作品も沖縄らしい色彩や力強さを感じます。遠近感を巧みに表現していて、立体感や躍動感が感じられます。

目黒日本大学高等学校 2年
矢野 礼惟さん
望遠レンズで遠近感を圧縮し、長い横断歩道を平面のように見せています。中央は友人だと思いますが、周囲のひとりひとりにもそれぞれ“色”を感じさせます。その点で“僕の色”がややかすんでしまった気がします。