身延山大学アートコンテスト
2022年度第1回身延山大学アートコンテスト受賞作品
総合選評 写真家:鹿野貴司 「Kanjin(観心)」というテーマを高校生がどう解釈するのか、少し難しいのではないかという不安もありましたが、応募作品を眺めると実に多様で安心しました。写真も絵画も、とくに意識しなくても作者の心が反映されるものです。好きなものを好きなように表現してもらえれば、それが観心ではないかと思いますし、そのことに気付いたのかな、という作品も散見されました。写真も絵画もセオリーはありますが、正解というものはありません。のびやかに思いのままを表現することが、自分の心を観ずる「観心」につながるはずです。
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加藤学園暁秀高等学校 中村和未さん
選評
最近はデジタル技術によりイラストの技術が向上していますが、これはおそらく手描きかと思います。技術的にはまさに超高校級。そこに10代ならではの悩みや不安、さらには魂の発露が感じられる点で、迷いなく最優秀賞に選ばせていただきました。今後さらなる大作に挑戦してほしいと思います。

千葉県立木更津高等学校 渡井綾乃さん
選評
写真なのかCGなのか、あるいはAIが描いたのか、不思議な作品ですが、まさに今を象徴しています。描かれている右手が、仏像の手のようにも見えてきました。

山口県立下松高等学校 西村七海さん
選評
トンネルの先に道が続いていますが、カーブしていてその先は見えません。そしてシルエットの人物は立ち止まって、どちらへ向かうのでしょうか。画面の上半分を占める暗闇といい、閉塞感のある写真ですが、「観心」というテーマによく合致した作品です。