三師標題(サンシヒョウダイ)
三師標題(サンシヒョウダイ)全2巻2冊
| 丁 数 | 【巻上】62丁/【巻下】47丁 |
| 版 式 | 無辺無界 9行20字(注文双行) 双花口魚尾 白口 |
| 装 丁 | 四針眼 綫装 (巻上)無地の厚紙(後補か) (巻下)黒色表紙 |
| 大きさ | 28.6p×19.7p |
| 刊 記 | 無し |
| 刊行時期 | 江戸時代初期(承応4年?) |
『三師標題』は、中山法華経寺十九世の寂静院日賢が、天台宗の教義について宋代中国天台宗の
三師(四明智礼・浄覚仁岳・智涌了然)の解釈をまとめたものである。
印刷形態は木活字を使用した「木活字印本」であり、戦前の日蓮宗史研究者で当資料旧蔵者の吉
田素恩は当資料巻下の最終丁に江戸時代初期の承応四年(1655・同年明暦に改元)の出版と推
定した付箋を残している。 但し「古活字版」という江戸時代初期に木活字(極稀に銅活字)を使
用して出版された資料は、寛永年間後半より出版件数が減少し、正保(1644-1648)以降は殆
ど整版(一枚板に彫刻するもの)による印刷に変化しているとの先人の研究もあり、当資料も著
者日賢の生前中の寛永年間まで出版が遡る可能性がある。
参考文献:『増補古活字版之研究』川瀬一馬著 昭和42年 Antiquarian Booksellers
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