110市1県1市10県1000県1県16※財団・企業及び地方自治体所有11252179200100081111114104100021表4 市町村別盗難仏像(地方自治体指定:県は県指定、市は市指定、町は町指定、2020年末現在)表5 市町村別盗難仏像(未指定、2021年1月現在)618窃盗犯が特定地域を荒らし回るということはよくあることだろうから、この点からも近隣市町村間での連携はあり得ることであるが。個人所有000000多良木町県1、町1湯前町00山都町0国東市宇佐市0211市町個人所有0100000001岐阜県熊本県大分県合 計埼玉県三重県和歌山県熊本県したのかという疑問が付きまとう。全国の地方自治体すべてが実施してこの程度の報告数に過ぎなかったとは思えないし、盗難率100%というところから、盗難以外の所在不明文化財は確認できなかった(或いはしなかった)のか、という推測が生まれる。和歌山県や熊本県(表4も含めて)では文化庁への回答に当たって近隣市町村間の連携があった可能性も考えられ8、この表からだけでは全国的な動向を判断することは無理なようである。また、盗難発生年月日、犯行の手口、事件のその後、犯市町名福島県郡山市神奈川県鎌倉市美濃市高山市三重県南伊勢町香川県三豊市市町名群馬県千代田町富士見市松伏町名張市四日市市有田市紀美野町人吉市球磨村合 計9市町村社寺所有その他所有※県別合計社寺所有その他所有※県別合計※任意団体、任意団体・不明及び地方自治体所有人像等々、知りたいデータがないのは残念であるがこれは所有者の個別情報保護のためやむを得ないのかも知れない。しかし、これらの疑問を逆手に取れば次の指摘が可能になる。エ:全国の地方自治体及び仏像所有の社寺や任意団体に広く呼び掛けて盗難被害を調査し、その結果を地方自治体は(自ら所有する彫刻があればその情報も含めて)収集・共有・公開(公開条件については犯人に利することのないよう慎重に検討)する必要がある。この調査は盗難被害届済の案件に限ってのことなので、事務的な照会が中心になると考えられるため比較的容易で、その結果から仏像盗難防止策を講ずる糸口県1000県100県1、町1県1005131433
元のページ ../index.html#63