lao_20th
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(写真②:9時30分)(写真④:9時30分)(写真⑥:9時30分)(写真③:12時50分)(写真⑤:11時20分)(写真⑦:12時50分)27 UNESCO資料で顔料を作成したルアンパバン工芸学校の教員は、軽油とnam-mannyangを混ぜると、乾燥速度が速くなると証言した。しかし、乾燥速度に違いは見られなかった。 仏像修復の際に使う顔料の作成を目的としているため、顔料の耐久性は重要な問題である。ラオスの雨季は湿度が高い。王宮博物館の外壁は最近塗られたにも関わらず、雨により顔料が流れていた。その為、私達は顔料の水に対する耐久性を試すことにした。 2014年3月3日9時30分より、4つの作成法の顔料を塗った板を盥に入れ、10分ごとに写真を撮影した。飽和させないように、12時00分に水の盥の水を交換した。完全に水に沈めた状態、表面近くに持ち上げた状態、水から取り出した状態の3種類の写真を撮影した。次の2つの写真(写真②、③)は水から取り出した状態で撮影した、9時30分と12時50分の写真である。 12時50分の日差しが強かった影響も関係しているが、色の変化は明白であると言える。 Nam-mannyangと軽油、dine-hangを混ぜ作成した(UNESCO作成法)顔料は最も驚くべき違いを示した。かなり早い段階において、丸く白い塊が写真④、⑤でみられるように現れ始めた。4つすべての顔料の色が薄くなったが、UNESCOの作成法のみ白く丸い塊が現れたため、4つの中では修復に最も不適切であると判断した。 2番目に違いが目立ったのは、dine-harngと水

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